解説
日本で唯一、波打ち際の砂浜を車やバイクが走行できる全長約8kmの道で、世界的にも珍しいものです。それを可能にするのが千里浜独特の砂です。砂粒のサイズが通常の約4分の1と小さく、しかも形が均一で角張っているため、水を含むと舗装道路のように固く引き締まります。昭和30(1955)年、千里浜に水揚げした魚を運搬する漁師のトラックを見て、地元のバス会社がバスを試走させたのが、なぎさドライブウェイの始まりです。その後、水しぶきを上げて走る千里浜は能登観光の人気ルートとなり、全国的に知られるようになりました。かつてドライブウェイの幅は50m以上ありましたが、近年、浸食によって狭くなっていることから、人工リーフや砂流出防止工の整備などの保全活動が行われています。