解説
コウチュウ目ハンミョウ科に属し、背中のイカリに似た斑紋(はんもん)からその名が付けられました。国内では、九州の一部と石川県で確認される希少種です。かつて県内では内灘町から北の能登の海岸に広く生息していましたが、海岸の浸食や松林への農薬散布、海岸への車の乗り入れなどで、一時は絶滅したと考えられるほど減少しました。平成6(1994)年、羽咋市柴垣町~志賀町大島の約3キロの海岸で見つかり、生息地が石川県指定天然記念物となりました。環境省のレッドリストで絶滅危惧IB類類、石川県のレッドリストで絶滅危惧I類に位置付けられ、平成17(2005)年には、「ふるさと石川の環境を守り育てる条例」で「県指定希少野生動植物種」となっています。県と羽咋市、志賀町、石川県立大学などでは、イカリモンハンミョウ保護対策協議会を組織し、生態と生活環境の調査などに力を注いでいます。