解説
輪島市から珠洲市に向かう国道249号沿いにあり、日本の棚田百選、国指定名勝に指定されています。日本海に面する標高差56メートルの急斜面に、大小さまざまな1004枚の田んぼが棚田状に広がります。全体の広さは3.8ヘクタール、水田1枚当たりの面積は平均約20平方メートルしかありません。棚田が無数に連なる景観が生まれた背景には、昔、貴重な米の収量を少しでも増やすと同時に、急斜面を開墾して段状の農地に変えることで、悩まされてきた地滑り対策にもなるとの先人の知恵があります。水田が小さいため機械化ができず、担い手の高齢化も進んだことから、平成19(2007)年からオーナー制度を採用し、地元有志で結成した「愛耕会」が日常的な管理を担当して景観の継承に努めています。冬季期間は、ライトアップイベント「あぜのきらめき」を実施しており、日没から約4時間イルミネーションが点灯します。太陽光発電のLEDの光が彩る壮大な景観を見ることができます。