解説
能登はアカマツ林が多く、製塩や陶器を焼く燃料の木を採りに入ることで、里山の管理が行き届いていた頃はマツタケの生産地として有名でした。しかし、戦後の燃料革命とともに、里山に入ることも少なくなってきたことからマツタケの生産量も年々減少し、珠洲市ではピーク時の約20分の1になりました。こうした現状を改善するため、取り組みが始まっているのが松茸山再生です。珠洲市三崎町小泊では、NPO法人が中心となり、アカマツとヒサカキで構成される珠洲の里山の特徴に合わせ、高木のアカマツと低木のヒサカキを残して伐採し、マツタケの生育に適した日照条件を生み出す「二段林方式」と呼ぶ整備を行っています。七尾市能登島長崎地区では、里山保全計画のひとつとして「塩づくりによる松茸再生プロジェクト」に取り組み、塩づくりの再現と生産可能性の検証とあわせ、松材確保のための森林整備や枯れた松材除去などを実施しています。
穴水町では新崎・志ヶ浦地区里海里山推進協議会が中心となって松茸山再生に取り組んでいます。