解説
ビオトープとは「野生の動物や植物の暮らす場所」を意味し、身近にある里山や森林、河川や草地、海や湖沼などを言います。戦後進んだ都市開発やインフラ整備、温暖化や耕作放棄地の増加などでビオトープが減少し、生態系のネットワークが崩れ固有の動植物が減少する傾向にあります。ビオトープ活動は失われたビオトープを積極的に回復させる活動で、能登では行政、地域、NPO、学校が一体となって海岸から水田、里山までの範囲でビオトープづくりに取り組んでいます。例えば、七尾市能登島長崎町のビオトープは、中山間地の休耕田に重機を使って大きな穴を掘り、たまった雨水に近くの小川でとったメダカやヨシノボリを放流。造成後、池にはたくさんの水生昆虫が住みつき、トンボ類も訪れるようになっています。