解説
波静かな七尾湾ではカキ(マガキ)の養殖が盛んです。養殖ガキは収穫までに2~3年かかるのが一般的ですが、七尾湾はカキの餌(えさ)となるプランクトンが多いため、1年で出荷が可能になります。2年物、3年物に比べてやや小粒ですが、肉厚の身と濃厚な味わいが特徴で、「能登かき」としてブランド化が進んでいます。養殖が本格化したのは明治時代からとされ、七尾市では簡易垂下式、延縄(はえなわ)式、穴水町ではイカダ式と呼ばれる養殖方法で育てられています。毎年10月から翌年4月にかけて出荷され、平成29(2017)年の農林水産省漁業・養殖業生産統計によれば、石川県のカキ収穫量は1900トンで全国8位となっています。