名称
明泉寺石造五重塔(ミョウセンジイシヅクリゴジュウノトウ)
指定状況
・国指定重要文化財「明泉寺石造五重塔」(1974.5) ・県指定有形文化財「珠洲四耳壺 穴水町字明千寺、明泉寺境内、永享3年在銘石造五輪塔下出土」(1986.8) ・県指定記念物「明泉寺石塔群在地」(1983.12) ・穴水町指定有形文化財「紙本着色明泉寺絵図」(1961.10)、「阿弥陀如来座像」(1961.10)、「阿弥陀如来立像」(1961.10)、「地蔵菩薩立像」(1961.10)、「千手観音立像」(1961.10)、「木製鬼板」(1975.9)
解説
白雉(はくち)3(653)年に創建された真言宗の古刹(こさつ)明泉寺の境内に建つ高さ約6.8メートルの石塔。建立年代は明確ではありませんが、細部の手法から鎌倉時代後期の作とされています。一番下の初重には正面に格子戸を入れ、中に石造の大日如来(だいにちにょらい)像を安置し、その上の各層の屋根裏の部分は二重垂木(たるき)を精巧に刻み出して、木造建築の五重塔を模しています。材料は寺の近くの前波(まえなみ)海岸に産出する石灰質細粒砂岩(前波石)で、彫刻も前波の石工の手によると考えられています。かつては三重から上の部分が落下し、四重、五重の軸石と五重の傘石、相輪(そうりん)部分が失われていましたが、昭和45(1970)年に解体修復工事が行われました。