解説
能登野菜の中島菜はツケナ類の一種で、濃緑色の葉は大根の葉のように縁が荒い鋸歯(きょし)状になり、独特のほろ苦さと辛みがあります。来歴は不明ですが、明治時代から中島町で栽培され、春先の野菜としておひたしや漬け物に重宝されてきました。血圧上昇に作用する酵素「アンジオテンシン」を阻害するペプチドが多く含まれ、ビタミン、ミネラル類もよく含んでいることから、健康野菜として注目されています。出荷時期は11月上旬から4月中旬で、寒冷期はハウス栽培も行っています。平成18(2006)年、農産物では石川県内で最も早く地域団体商標を取得し、近年は、うどん、プリンなどの加工需要も増えています。