解説
400年以上前から伝わる厄除(やくよ)け神事で、輪島崎町では1月14日(おいで面様)と1月20日(お帰り面様)、河井町では1月14日に行われます。輪島崎町の輪島前(わじまさき)神社と河井町の重蔵(じゅうぞう)神社の氏子約210戸によって受け継がれており、国の重要無形民俗文化財に指定されています。男面と女面をつけ夫婦神に扮(ふん)した2人が氏子の家を回ります。輪島崎町は男子児童、河井町は大人が面様を務めます。面様は言葉を発しないのが習わしで、家の前に立つとサカキの小枝で玄関戸をたたいて来訪を知らせ、無言のまま座敷に上がります。面様は神棚に一礼し、神棚を背に座ると、家の主人が「おめでとうございます」と年賀のあいさつをし、初穂(はつほ)を供えて一年の無病息災を祈ります。