解説
志賀町は能登で唯一のサツマイモの産地で、「能登金時」は平成20(2008)年に能登野菜に認定されました。栽培は日本海に近い砂丘地で行われています。砂丘地の土壌は、通気性と適度な保水性に優れており、サツマイモの栽培に適しています。さらに、雑草を防ぐために畝(うね)をビニールで覆う「マルチ栽培」が採り入れられており、植え付け時以外ではほとんど農薬を使用しません。また、この方法では通常の露地栽培に比べて生育に必要な地温を早くから確保でき、土中の水分の蒸散も防ぐことから土が固くならず、根がよく伸びます。一方、外皮が繊細なため、表面の細かい根を取る作業は、1本1本丁寧に手作業で行います。出荷は8月のお盆前後からスタートし、10月末まで続きます。金沢や内灘など県内の他の産地よりも出荷が早く、甘みの強い秋の味覚をひと足早く楽しめます。