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名称
ころ柿(コロガキ)
所在地
志賀町、中能登町後山地区、羽咋市上中山町
カテゴリ
農林水産・食品
分類
農産加工品及び海産加工品
解説
民家の軒先で「ころ柿」を干す風景は、能登の晩秋を彩る風物詩で、志賀町や隣接する中能登町後山地区で主に生産されています。使用される「最勝柿(さいしょうがき)」は、山あいに自生する在来種の渋柿で、渋みが強いものの糖度は高く、乾燥によって渋みが抜けると、濃厚な甘みが残ります。10月下旬から11月上旬に収穫し、皮をむいた柿を2個セットにして糸で結び、竿(さお)にぶら下げます。自然乾燥させる前に燻蒸(くんじょう)室に入れていぶすのは、殺菌や乾燥中の腐敗を防ぐほか、独特の飴(あめ)色を引き出すためです。その後、天日で乾燥させ、次に「手もみ」作業を行います。中の水分と肉質を均質にする工夫で、1個ずつ手作業のため大変手間がかかります。仕上げに火力を使って乾燥させ、涼しい場所にしばらく置くことで、糖分が柿表面に浮き出して結晶化し、白い粉をふきます。出荷は例年、11月下旬からで、志賀町の「道の駅ころ柿の里しか」などの農産物直売所では、能登名産のころ柿を買い求める多くの人でにぎわいます。この「能登志賀ころ柿」は、地域で長年育まれた特別な生産方法によって高い品質や評価を獲得している農林水産物として、平成28年10月に、国に地理的表示(GI)の登録を受けております。
備考
閲覧数
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