解説
能登に曹洞(そうとう)宗大本山の總持寺(そうじじ)を開山した瑩山紹瑾(けいざんじょうきん)が能登で最初に開いた禅道場です。その後、瑩山が正和元 (1312) 年に永光寺を創建した同年に、弟子の明峰素哲(めいほうそてつ)が豊財院を開きました。般若堂(はんにゃどう)には、馬頭観音立像(ばとうかんのんりゅうぞう)、聖(しょう)観音立像、十一面観音立像の3躯(く)があり、いずれも平安後期の作で、国の重要文化財に指定されています。特に、馬頭観音立像は全国的にも作例が極めて少なく貴重です。また、歴代住職が61年の歳月をかけ、自らの血で書き写した「血書大般若波羅蜜多経(けっしょだいはんにゃはらみったきょう)」全600巻を所蔵し、般若寺とも呼ばれます。山号は白石山(はくせきさん)。国指定文化財3件、市指定文化財4件。