解説
かじめは、正式には「ツルアラメ」と呼ぶ海藻で、日本海側にだけ生息しています。水深1~20メートルの海中に、茎にギザギザの形をした緑色の大きな葉の付いた状態で生え、特に、波が強くあたる岩場に多く見られます。収穫のピークは1月~5月で、寒さが厳しくなるとともにおいしさを増し、能登では古くから旬の時期は生、それ以外のシーズンは乾燥させて保存食としてきました。生かじめは粘り気が強く、独特の食感を楽しむことができ、乾燥させるとぬめりが抑えられ、クセがなく食べやすくなります。刻んで粕汁(かすじる)の中に入れたり、油揚げと一緒に煮物にしたりするなど、能登ではさまざまな料理に使われています。ヨウ素やカルシウム、鉄分など、栄養分も豊富に含まれています。