解説
能登半島のモズクは「絹もずく」と呼ばれ、食用として国内で最も多く流通する沖縄産に比べ、極めて細いのが特徴です。沖縄産がナガマツモ目ナガマツモ科なのに対し、能登産はナガマツモ目モズク科に属しています。モズクの名前は「他の藻に付く」に由来すると言われ、絹もずくもホンダワラなどの海藻に付着して生長します。絹もずくはすべて天然物で、収穫期は12月~3月。生の状態では黒色や褐色をしており、熱を加えると鮮やかな緑色に変わります。1本1本に粘りがあり、口当たりが滑らかでのど越しのよさが評判です。モズク酢のほか、能登では雑炊(ぞうすい)や粕汁(かすじる)の具材にも使われます。