解説
水田やため池に多く生息する多年生の植物で、水底の土壌に根を張り、葉や茎を水面上に出す抽水(ちゅうすい)植物の一種です。本州や四国、九州まで広く分布し、名前は大和地方に多く植生していることに由来します。約1メートルの高さまで生長し、花期は5月~9月。同じ抽水植物のミクリとも似ていますが、枝分かれせず花が並んで咲く点や、1本の茎に並んで実が形成されるのが特徴です。越冬時は水面に葉を浮かせたり、水の中に沈んだりした状態となります。石川県内では、池や沼の開発、水路の減少などによって生息域が狭まっており、環境省と石川県のレッドリストでともに準絶滅危惧種に指定されています。