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名称
岩海苔(イワノリ)
所在地
珠洲市、輪島市門前町深見、志賀町福浦ほか
カテゴリ
農林水産・食品
分類
農産加工品及び海産加工品
解説
岩ノリは、波が強く当たる岩場などに自生するアマノリ属の総称です。長い海岸線を持つ能登半島の外浦は岩ノリの生育に適しており、毎年12月から3月にかけて、自然が育てた海の幸である岩ノリ採りが行われます。能登では、岩ノリを採取しやすいようコンクリートで固めた人工の「ノリ島・ノリ畑」が造られ、波が穏やかな天気を見計らって岩ノリ漁に出ます。約10cmに伸びた岩ノリをすべて手作業で摘み、ノリはその日のうちに塩分を洗い流し、四角の型枠の中に均一に広げて水切りした後、干しかごに順に張っていきます。それを陰干しして乾燥させると出来上がり。天然の岩ノリは養殖ノリに比べて厚みがあり、食感はやや硬め。口の中に入れると、磯の香りが豊かに広がります。能登では、収穫したばかりの岩ノリが海水を含み「ぼたぼた」した状態なので、「ぼたのり」とも呼びます。食べ方ですが、同じ石川県でも加賀地方では吸い物や酢の物として食べることが多く、能登地方では吸い物や酢の物のほかに粕汁に入れたり、「貝焼き」と呼ばれるホタテの貝殻に、だし汁と醤油、酒を入れて岩ノリと一緒に煮込んだりします。珠洲や輪島では、正月の雑煮に香ばしく焼いた岩ノリを入れた「ぼたのり雑煮」を食べるのが習わしで、初春を彩る具材として用いられます。
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備考
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