解説
七尾市三引町にある池で、昭和60(1985)年に環境庁(現環境省)の名水百選に選定されています。赤倉神社の境内にあることから、地元の人たちからは「赤倉神社のお池」とも呼ばれています。赤倉神社の社叢(しゃそう)・赤蔵山(標高179メートル)の伏流水が湧き出す水は透明度が高く、古くは聖武天皇(701~756年)の東宮(皇太子)の眼病治療に用いられたとも伝えられています。戦国時代、敗れた武将が愛馬とともに池に入って命を絶ったとのいわれもあり、毎年、元旦の未明にだけ赤い鞍が浮かび上がるという伝説から「赤倉(赤蔵)」の地名が付けられたそうです。現在は約20ヘクタールの農地を潤す水として使われているほか、凛とした静寂に包まれた池周辺は、歴史遊歩道を整備した「赤蔵山憩いの森」の人気の立ち寄りスポットになっています。