解説
トキは里山を生息地とした鳥ですが、明治以降の乱獲による数の減少や、昭和以降の開発や農薬の多用による生息環境の悪化によって、野生のトキは絶滅してしまいました。平成20(2008)年9月、佐渡島で人工繁殖した10羽のトキを自然放鳥して以降、野生復帰の取り組みが進められています。トキが生息するためには、ドジョウなどエサとなる多様な生きものが豊富な水田やため池、ねぐらとなる健全な森が必要です。能登では、野生のトキが再び舞うことができるような里山を再び取り戻そうと、環境保全型農業や生物多様性の保全を進めています。