解説
能登町柳田地区には、カンコと呼ばれるかぎ針を付けた木製のさおで、カワヤツメを引っかけて捕るカンコ漁が伝わっています。他の地域には見られない独特な漁法です。カワヤツメは秋から春にかけて、産卵のため日本海から能登半島の各河川を遡上し、川の流れが遅く、泥質の川底を好むとされています。1980年代には、町野川下流でカンコ漁により1日に100匹ほどが水揚げされていましたが今は激減しています。柳田地区では「ウナギと言えばカワヤツメ」と言われるほど食材として親しまれ、旅館や家庭ではカリカリに仕上げたかば焼きが人気メニューでした。