解説
餅菓子の一種で、くちなしで黄色く色づけした餅米で表面が覆われています。一見すると栗のいがに似ており、「いが」がなまって「えがら」と呼ばれるようになったと言われます。いつ頃から輪島で親しまれるのかはっきり分かりませんが、金沢の婚礼に欠かせない“五色生菓子”にある「いがら」が輪島に伝わったのではと考えられています。五色生菓子が生まれたのは慶長5(1600)年。2代将軍徳川秀忠の娘・珠姫が前田家に輿入れする際、藩の御用菓子屋・樫田吉蔵が創作したと伝わります。五色生菓子は5つの菓子で「日・月・山・海・里」の天地の恵みを表わし、このうち「山」を象徴するのが「いがら」です。