解説
片岩町の白山神社で1月6日に開かれる行事で、市の無形民俗文化財に指定されています。毎年、娘1人をいけにえに取っていた猿神を、犬を連れた修験者(しゅげんじゃ)が退治した伝説にちなんで始まったとされています。当日は1年間、神社の世話役となる当元(とうもと)が氏子にお神酒(みき)を配り、拝殿中央で娘に見立てたタラをぶつ切りにします。切り終わったころに、氏子は持参した餅(もち)を当元めがけて投げつけ、猿神退治を再現します。その後、当元がその年の恵方(えほう)から切り出した赤タブを振りながら座を一巡。氏子は順番にタブの大枝を手に奥殿に突進してお参りし、参詣人は一斉にケヤキの棒(バイ)で拝殿の床板をたたき歓声をあげます。この時の様子から「たたき堂まつり」と言われています。また、祭礼の開かれる日やタラを切り分けることから、「ムイカド」「マナイタオトシ」とも呼ばれています。