世界農業遺産「能登の里山里海」の写真・映像資料の紹介サイト

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名称
のとキリシマツツジ(ノトキリシマツツジ)
所在地
輪島市赤崎町、珠洲市大谷町、能登町五十里、穴水町四村(ヨムラ)地区
カテゴリ
自然・景観
分類
農村景観
指定状況
県指定天然記念物 「大谷ののとキリシマツツジ」(珠洲市大谷町、2006.4)「赤崎ののとキリシマツツジ」(輪島市赤崎町、2006.4)「五十里ののとキリシマツツジ」(能登町五十里、2008.4)
解説
能登半島はキリシマツツジの日本一の集積地で、樹齢100年以上の古木が500本以上点在し、輪島市赤崎地内の小坂家にある「赤崎ののとキリシマツツジ」、珠洲市大谷町西谷地内の池上家にある「大谷ののとキリシマツツジ」、能登町五十里の酒井家にある「五十里ののとキリシマツツジ」が石川県指定天然記念物になっています。キリシマツツジは、ツツジ科ツツジ属の野生種であるミヤマキリシマとヤマツツジの交雑種とされ、「のとキリシマツツジ」はその一品種とみられます。江戸時代、全国的にツツジ栽培が盛んになった際、九州南部などから能登に伝えられたキリシマツツジが、能登の厳しい風土に合わせて変異し、今日では九州南部のキリシマツツジとは、花の大きさや形状などで異なる特徴を持つようになったと考えられています。また、穴水町上中(かみなか)、越渡(こえと)、桂谷(かつらだに)、大角間(おおかくま)の4集落からなる四村地区で栽培されるものを「能登峨山キリシマ」と呼びます。命名は、今から約650年前、総持寺2代住職の峨山禅師(がざんぜんじ)が毎日、羽咋の永光寺(ようこうじ)との間を往復した山道「峨山道」に、禅師が植えたと伝えられることにちなみます。その木を四村地区の住民が代々、増やし大切に育ててきました。
「のとキリシマツツジ」は、成長が極めて遅く、能登の人々が長い歳月をかけて大切に守り育ててきた花木で、多くは民家の敷地内に生育し、5月上旬から中旬にかけて深紅や紫の花を咲かせます。奥能登一円では、幸せを呼ぶ花として嫁入りの時、花嫁に持たせたとの伝承も残っています。愛好家有志が平成16(2004)年、連絡協議会を結成し、現在は「NPO法人のとキリシマツツジの郷」が保護・保全、調査研究、情報発信などに取り組んでいます。能登半島に分布するのとキリシマツツジの古木群は平成28(2016)年、日本遺産の石川県版である「いしかわ歴史遺産」に認定されました。
素材リンク
備考
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